事業報告
2002年度 さがみはら市民会議 事業報告
第1 総括
当法人は、設立総会後、昨年10月に、さがみはら市民活動サポートセンター(以下「サポートセンター」という。)運営事業を受託した。そして、昨年12月19日に神奈川県より特定非営利活動法人としての認証を受けて法人としての活動を開始したものである。
法人運営も、サポートセンター運営も、共に私たちにとってもちろん初めてのことであり、その管理運営業務に終始してしまった半年であった。実際、サポートセンターの開始と運営受託団体選考の手順が、行政側により拙速とも思われる期間で決定されたことにより、受託側としては組織の確立をはかる以前に、運営がスタートしてしまった状況であったことは否めない。
しかしながら、会員のご協力のもと、サポートセンタースタートの年として、その運営ノウハウもほぼ取得し、2003年度へ向けてサポートセンターの中味の充実化(特に「団体間のネットワーク化」)への橋渡しとなる半年であった。
第2 事業報告
1 特定非営利活動に係る事業
1)各分野のNPOの連携をめざした交流活動
ア.定例会活動
- 【実施内容】
- 市民活動グループの意見交換と交流を推進するために、下記のとおり、定例的な会合を開催した。
- 開催
- 全3回(平成14年9月27日,平成15年2月28日,同年3月27日)
- 【成果・反省等】
総括で記載したとおり、サポートセンターの運営が中心となった半年であったため、定例会の位置づけが、サポートセンター業務の方向性等について、会員の意見を伺う場として位置づけられる場面が多く、会員の各分野の活動を報告しあい連携しあうという、当初の趣旨が曖昧となってしまったところがある。
サポートセンターの利用者懇談会の中でも、団体同士のネットワークについての要望が多かったこともあり、次年度は、定例会という枠にこだわらず、広く団体間のネットワークを共有する場の設定が必要と思われる。
イ.交流シンポジウムの開催
昨年度受託したNPO活性化事業の一環として、後記のとおり交流シンポジウムを開催した(反省点等、後記のとおり。)。
2)市民活動サポートセンター運営事業
【実施内容】
- サポートセンターの管理業務
- 対外的な広報活動
□ポスター・ちらしの作成・配布を行った。
- 配布部数
- 50部
- 配布先
- 公民館等
□案内パンフレットの作成・配布を行った。
- 配布部数
- 500部
- 配布先
- 公民館・サポートセンター受付等
- 利用者のニーズの把握
□サポートセンター窓口にて随時意見聴取した。
- ホームページの開設
- □ADSL等契約を行った。
- □ホームページ作成の上、公開・更新作業を行った。
- 広報誌の作成
□広報誌「さぽせんナウ」を作成・配布した。
- 配布部数
- 部
- 配布先
- 等
- 市民活動研修講座の開催
【成果・反省等】
日々の、管理業務が膨大で、その対応に追われた半年であった。総括で記載したとおり、事務局組織も未整備のまま、業務を開始せざるを得なかったために、個人に負担が集中してしまった面もあるかと思われる。そこで、後半において事務局準備会を設置したことにより事務運営がスムーズに遂行した。
今後は、さらなる運営体制の組織化が必要であると思われるが、事務局については事務局長の役職を置く必要性があるかどうかも含めて、今後の検討課題である。
会員の皆様のご協力により、サポートセンター自体は、多くの利用者に利用してもらい、日々の業務についても特に大きなミスもなく、無難に運営ができたと思う。
3)NPO・市民活動活性化研究委託事業
【実施内容】
- シンポジウム
- 実施日
- 平成15年2月23日(日) 13:30-17:00
- テーマ
- 「さがみはらのまちづくり 今 そしてこれから」
~パートナーシップによるまちづくりって何だろう?~ - 参加者数
- 149名
- 講 師
- 基調講演 野沢正光
- コーディネーター
- 佐野誠吉
- パネリスト
- 小川 誠 坂本 孝 西田和子
根岸昭臣 松延 恵 樋口 武
- まちづくりセミナー
- 実施日
- 平成15年3月 1日(土) 14:00-17:30
平成15年3月15日(土) 10:00-16:00 - テーマ
- 「まちづくり、ここから始めよう!」
~実践をとおしてパートナーシップを学び、共に育むために~ - 参加者数
- 第1回 名 第2回 29名
- 発表者
-
○交通バリアフリーにおけるワークショップ
- 参加市民
- 高瀬希美子 橋本啓子
- 行政窓口
- 梅澤忠雄 田中俊和
- つなぎ手
- 永元真也
○村富公園再整備ワークショップ
- 参加市民
- 長崎高資 池田稔
- 行政窓口
- 江成明美 金城紀之
- つなぎ手
- 庄嶋孝弘
○鳩川河川敷整備にともなう遊休地への植林
- 参加市民
- 倉橋満知子
- 行政窓口
- 斎藤祐
- つなぎ手
- 石川龍二
- NPO講座
- 実施日
- 第1回 平成15年3月 8日(土) 14:00-16:00
第2回 平成15年3月18日(火) 18:30-20:30
第3回 平成15年3月28日(金) 18:30-21:00 - テーマ
-
回数 題目 講師 第1回 「市民活動について考えてみましょう」 樽井彰子 第2回 「NPO入門編」 川北秀人 第3回 「団体の会計と税金について」 早坂 毅 - 参加者数
- 第1回 68名
第2回 76名
第3回 50名
- 市民活動団体調査
- 対象団体
- 1,068団体
- 調査内容
- 活動内容 活動費 会員等の規模 ボランティアの受入等
- 回答数
- 団体
【成果・反省等】
- 成果について
相模原市で、今回のようなシンポジウムも含めた連続講座が実施できて、多くの市民が受講者として参加していただけたのは、ひとつの成果であると思う。参加者アンケートも概ね好評であった。今回は、基礎的な内容の講座であり、また、団体調査も基本的な調査に留まったが、第一歩としては着実な成果をあげられたと思う。
- 運営について
会場を担当課の方で確保して貰い、また、庁内での周知も担当課に尽力いただくなど、担当課とさがみはら市民会議との協働での事業展開ができたと思われる。
ただ、詳細について、行き違いがあった面も否定できない。今回の事業が、年度終わり近くに集中していたこともあって、時間がなく、講師の選定等も慌ただしくなってしまった点が反省点である。
- 市との受託関係について
特に大きな問題はなかったと思われる。
ただ、今回、NPO講座の第1回が市民生活課の担当で、それ以外が企画課の担当となっていたが、統一的に企画をたててて打ち合わせをするためには、一本化が望ましいと思われる。
また、本委託事業が委託された時期が年度の途中であったため、十分に企画をする時間がなかった。来年度以降は、早めの委託をするべきであると思われる。
- 今後の方向性について
今回の委託のような事業について、サポートセンターの主催とすることはできないか。相模原市主催、さがみはら市民会議運営ということだと、サポートセンターとの関係が分からない市民には理解されない。サポートセンターの広報・宣伝のためにも、サポートセンターの機能と密接な事業については、サポートセンター主催というやり方も検討の余地があるのではないかと思われる。
今回の事業はいずれも、基本的な部分の研修・調査に留まっている。相模原市の市民活動は、これから多くの活動が展開されると思うが、さらに、専門的なあるいは個別的な内容がサポートセンターにも、担当課にも求められると思う。
来年度以降は、より専門的な内容の研修等も必要ではないかと思われる。
以 上